こんにちは。
ポプコレスタッフハナコです。

 

今回ご紹介する作品はThe Son/息子です。

この作品はとても考えさせられるものでした。

 

決して他人事ではない心の病・・・。

 

それでは、タリーちゃんと一緒にご紹介していきます!

 

 


 

 

父であり息子

 

 

ちょっと、いろいろ考えちゃう作品でしたね。

 

 

なんかもう、いろいろぐるぐる回っちゃいました。

ただ一つわかったのは、ちょっとした異変に周りはしっかりと気づかなきゃいけないし、素人ではなくその道の専門家に頼ることも大事ってこと。

 

 

父親であるピーターが分かれた妻に引き父れていた息子ニコラスを引き取る話なんだけど、まあ、人間関係が複雑よね。

父親は新たな家庭を築いていて、弟が生まれたばかり。

17歳のニコラスは学校に行けなくなっていて、「父さんと暮らしたい」と。

 

 

「なんでこうなっているのか自分でもわからない」って、何度もニコラスは泣きながら言ってましたよね。

ちゃんと向き合っているはずのお父さんとなんだかずっと噛み合っていない・・・。

 

 

お父さん役は、ヒュー・ジャックマンで、NYの敏腕弁護士。

もうなんでもできるし、パーフェクトな印象。

でもこのお父さんもなんの問題もなさそうに見えて、自分の父親であるアンソニー・ホプキンスとの関係がギクシャクしているのが、ほんのちょっとの場面でわかります。

 

 

ていうか、アンソニー・ホプキンスは、ちょっとしか出てこなかったのにすごい存在感でしたね。

ハンティングトロフィーのある自宅とか、プレゼントが猟銃とか、なんかそれだけでどんな人かなんとなく匂わせている感じだけど、ご本人登場でもう「わかった!」って感じでした。

 

 

いろいろ連鎖していると感じる場面でした。

 

この作品でも描かれているけど、心の病は外傷とかと違って本当にわかりにくいなあと思いました。

子供が学校をサボるのだって、そういう気分の時だってあるだろうし、それをすべて病気と言えるのかわからない。

そこをしっかりと見極めないといけないの、難しいなあと思ってしまって。

 

 

ちょこちょこ、過去の幸せな時の映像が流れてきていて、現在の重苦しい感じとの対比がうまかったですよね。

小さいニコラスと両親の幸せだった頃の映像・・・。

なんか幸せな頃の方が泣けてきました。

 

 

 

 


 

 

前作も素晴らしい! 家族3部作の2番目です

 

 

改めまして、ポプコレスタッフ・ハナコです。

 

今回の『The Son/息子』ですが、実は劇作家でもあるゼレール監督の「家族3部作」の2作目で、ゼレール監督の戯曲「Le Fils 息子」を原作にしている作品です。

1作目の『ファーザー』も観たのですが、これがもう、アンソニー・ホプキンスの神がかった演技で、認知症である父親目線でのストーリーなんです。

こちらもオススメなんで是非ご覧になってください!(どうしても言いたかった)

 

 

さて、前作と今作の共通点なのですが、「ホラー映画じゃないのに恐ろしい」ってところです。

 

誰しもが陥る(今回であれば、うつを発症する側でも、家族が発症する場合もどちらの立場でも)とても身近な題材を、ファンタジーではなくリアルに表現しています。

それなのにどことなく、儚く、美しく作品へと昇華させているので、観客は作品として楽しみつつも、こういった問題に自分はどうやって取り組めばいいのかを考えるきっかけになるのでは。

 

イラストにも書いていますが、私が一番怖かった場面は、一見うまくいっていそうな場面(ニコラスも笑顔だった)だったのに、急にニコラスが無表情になるシーン。

 

気づいていない両親にハラハラしました・・・。

 

 

 

 


The Son/息子

 

父さん、助けて。僕は何かがおかしい−−−

 

 

高名な政治家にも頼りにされる優秀な弁護士のピーターは、再婚した妻のベスと生まれたばかりの子供と充実した日々を生きていた。

そんな時、前妻のケイトと同居している17歳の息子ニコラスから、「父さんといたい」と懇願される。

初めは戸惑っていたベスも同意し、ニコラスを加えた新生活が始まる。

ところが、ニコラスが転校したはずの高校に登校していないことがわかり、父と息子は激しく言い争う。

なぜ、人生に向き合わないのか?

父の問いに息子が出した答えとは──?

 

(公式WEBサイトより引用)

 

 

 

義理のお母さんになるベスは、子育てに疲れていてもめちゃくちゃキュートで綺麗なんだけど、思春期の息子の前でセクシーな格好をしすぎだと思うの。

胸元開きすぎ〜!

でも、お出かけ用のファッションに身を包んだベスはとても素敵でした。

 

 

 

=== DATA ===

 

監督・脚本・原作戯曲・製作:フロリアン・ゼレール 『ファーザー』

出演:ヒュー・ジャックマン、ローラ・ダーン、ヴァネッサ・カービー、ゼン・マクグラス、アンソニー・ホプキンス

 

2022 年│イギリス・フランス合作│英語│カラー│スコープサイズ│123 分│字幕翻訳:岩辺いずみ│映倫:G 一般

配給:キノフィルムズ

提供:木下グループ

 

公式Twitter:https://twitter.com/TheSon_jp

 

公式HP:www.TheSon.jp 

 

© THE SON FILMS LIMITED AND CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION 2022 ALL RIGHTS RESERVED.

 

 

 

3月17日(金)〜  大阪ステーションシティシネマTOHOシネマズ二条、 kino cinema 神戸国際、他で公開

 

 

 

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