ゆぎょ

お地蔵様のお導き     夢枕に立ったお地蔵様と、ゆぎょの語らいは続きます。   「お地蔵様、わたしの過去って・・・それと今日の怪物とがどう関係するのか、わたしには・・・」     「記憶が戻ればあなた自身どうすればいいか分かるはずです。 そしてもうその姿は必要ないでしょう」   お地蔵様の持つ月の形の錫杖が明る ...
お地蔵様ふたたび     その夜、かぶり笠の中で眠るゆぎょの夢枕には、久しぶりにお地蔵様が現れました。 このお地蔵様は、まだざしきが旅の一行に加わっていなかった頃に 一度ゆぎょの夢枕に現れたお方。   もともと一人で世界各地を旅し、ただただこの世界の美しさに感動し、 もちろん旅先でたくさんの人々と出会ったゆぎょですが、 一緒に旅する相手はずっとおらず、気 ...
かぶり笠でひと休み     一緒に旅を続けてきたざしきがモノノケに連れ去られてしまい、 それから休むことなくざしきを追っていたゆぎょとイエローチッチでしたが、 気がつけば辺りは暗くなっていました。 そしてあっという間に夜が来て、さっきまでワァワァ喋っていたイエローチッチも ぐったりとしてゆぎょに抱かれたまま黙りこくっていました。   「チッチ、そろそろ休 ...
我に帰ってざしきを追え!     全てはあっという間の出来事でした。 さっきまで、虹色に輝くお花畑で花かんむりを作って 喜んでいたざしきが謎のモノノケにさらわれて、 今ここにいないのです。   「ざしきちゃんが・・・」   ゆぎょが何とかとっさに投げた刀は、 宙を舞いながら少し手前に落下してしまっています。   ...
まさかの事態に・・・     頭上が暗くなり、ふと見上げた空には大きな鳥が見えました。   「違う! 普通の鳥じゃない! モノノケだ!」   ゆぎょが叫ぶと同時に「錫杖」の中にいる妖も悲鳴をあげました。 モノノケを懲らしめるために使用する錫杖には、 毛虫のような妖がセットされていて、 この妖が悲鳴をあげると近くに危険なモノノケがいる事が ...
つかの間の癒し     宇宙人・ムラビヨとの一件から、いろいろと思うことのある ゆぎょ一行でしたが、そのまま歩みを止めることなく さらに東へ進むと大きな花畑に行き当たりました。   その花畑はよく見ると普通の花畑とは違います。 普通ではありえないような綺麗なグラデーションの花畑で 虹のように光っているのです。   早速花畑に入って花 ...
胸騒ぎがする・・・     ムラビヨが消えてしまってから、ずっとゆぎょは考えていました。   あの紫の宇宙人から聞いた話を思い出していると、 なんだか心がざわつきます。   『皇子』『バズーガ星』『マルビヨ』   「何か忘れているような気がする・・・」 思わずゆぎょが呟くと、   「旅を続ければ答えに ...
ムラビヨはただ暴れたいだけ?     紫の宇宙人『ムラビヨ』から、色々と話を聞きだすことに 成功したゆぎょ。   昔、バズーガ星を捨てて姿を消した皇子がどうやら地球にいるらしいのです。   宇宙人の目的がわかってきたのですが、肝心の皇子の居場所については、 どうもあやふやです。   「マトは絞れている!」   ...
バズーガ星の皇子を探して   旅の途中で偶然、以前戦った『紫の宇宙人』に遭遇したゆぎょ達。 どうやら、いつものように戦うというよりも、 今回はおしゃべりな宇宙人のおかげで、 地球に来ている目的を聞き出すことに成功しているようです。     * * *     (紫の宇宙人『ムラビヨ』と話をしている隙に、 誘拐された人たちを宇 ...
バズーガ星から来た戦士   茶店での休憩を終え、ゆぎょたちは再び歩き出しました。 イエローチッチの首には、ざしきから受け取った数珠がかけられています。 ざしきが口走っていたように武器になるのかどうかはわかりませんが、 とりあえずイエローチッチに預けることにしたのでした。   * * *   それからしばらく歩いて、町を抜けると大きな川に出ました。 ふと空を ...