こんにちは。
ポプコレスタッフハナコです。
さて、今回ご紹介する作品は『モーリタニアン 黒塗りの記録』です。
20年前に起こった(!)9.11同時多発テロの首謀者とされる男が出版した〈手記〉を映画化したものです。
あの頃すでに大人だったもので鮮烈に覚えているのですが、この手記に関しては知りませんでした。
興味深い作品です。
それでは、タリーちゃんと紹介していきますね。
この作品がゴールデングローブ賞ってすごい!
ハナコさん、9.11同時多発テロは知っているんですよね?
まあ、しっかり大人でしたからね。
家に帰ってニュース見たら、飛行機がビルに突っ込んでいる映像が流れて、映画の宣伝かと思いました。
そしたら現実で、ほんとびっくりしました。
今回の作品は、このテロの首謀者のひとりとして連行されて、裁判も行われずにずっと収容所に拘禁されたモハメドゥの手記を元に映画化された作品だとか。
収容所に入っている間の描写とかがリアルで怖かったです。
グアンタナモ収容所ね。
私もあまり詳しくなかったんだけど、調べるとめちゃくちゃ恐ろしい収容所で。
グアンタナモ収容所とは
キューバのグアンタナモ湾にあるグアンタナモ米軍基地内に設置。
同時多発テロ以降、米国がアルカイダ幹部やテロリストを収容するために設けられた。
少なくとも15人の子どもを含む約780人がアフガニスタンなど南西アジア、中東やアフリカから連行され、司法手続きなしに厳しい尋問や拷問、長期拘禁を強いられている。
この実態が明らかとなり、国際社会や人権団体からの非難が相次ぎ、2009年オバマ政権が閉鎖を表明したが難航、現在も実現には至っていない。
(公式サイトより引用)
ジョディ・フォスター演じる人権派の弁護士さんが、「これは不当な拘禁じゃない?」って、アメリカ合衆国を相手に訴えるんだけど、よくこの作品ゴールデングローブ賞獲ったなあと思ってしまいました。
だって、アメリカの闇ですよね? これ。
さすが、「自由の国アメリカ」って思っちゃったね。
ある程度エンタメ化はされていると思うし、真実がどうなのかは作品を見るだけで判断はできない(作中のモハメドゥは無実だと思いたい)けど、こういったことを作品を通して知ることができるのは、映画の素晴らしいところだなあと思いました。
ぜひ皆さんにもご覧になっていただきたい作品です!
ジョディ・フォスターは相変わらず知的でカッコいい
改めまして、ポプコレスタッフ・ハナコです。
タイトルにもドンピシャで入れてしまっていますが、ジョディー・フォスター久々に拝見しました。
シルバーヘアーで(前回、エマ・トンプソンのこともそう言っていた気がしますが)、かなり年取ったなあ〜と思ってしまう感じでしたが、人権派の弁護士役がぴったり!
もう貫禄十分で、「彼女がいるだけで安心できる!」と、依頼人目線で見てしまいました。
作中でモハメドゥが嘘をついているんじゃないかという場面にジョディ演じるナンシー弁護士が「彼がテロを起こしたかが問題ではなく、不当に拘禁されていることが問題」というようなことを言っていたのが印象的でした。
感情で物事を判断するのではなく(もちろんテロは許されないことですが)、冷静に物事を判断する姿勢、見習いたいです。
モーリタニアン 黒塗りの記録
9.11同時多発テロの首謀者のひとりとして拘禁された男と弁護士はアメリカ合衆国と闘う。
激しい対決の果てに現れた驚愕の真実とはーー衝撃の実話。
2005年、弁護士のナンシー・ホランダー(ジョディ・フォスター)はアフリカのモーリタニア出身、モハメドゥ・スラヒ(タハール・ラヒム)の弁護を引き受ける。
9.11の首謀者の1人として拘束されたが、裁判は一度も開かれていない。
キューバのグアンタナモ収容所で地獄のような投獄生活を何年も送っていた。
ナンシーは「不当な拘禁」だとしてアメリカ合衆国を訴える。
時を同じくして、テロへの“正義の鉄槌”を望む政府から米軍に、モハメドゥを死刑判決に処せとの命が下り、スチュアート中佐(ベネディクト・カンバーバッチ)が起訴を担当する。
真相を明らかにして闘うべく、両サイドから綿密な調査が始まる。モハメドゥから届く手紙による“証言”の予測不能な展開に引き込まれていくナンシー。
ところが、再三の開示請求でようやく政府から届いた機密書類には、百戦錬磨のナンシーさえ愕然とする供述が記されていた──。
・・・ていうか、前から思っていたんですが、ベネディクト・カンバーバッチの低い声、素敵過ぎません?!
この作品では、感情を抑えた低く抑える声がぴったりで聞き惚れてしまいました!
=== DATA ===
監督:ケヴィン・マクドナルド
原作:モハメドゥ・ウルド・スラヒ「モーリタニアン 黒塗りの記録」(河出文庫)
出演:ジョディ・フォスター、ベネディクト・カンバーバッチ、タハール・ラヒム、シャイリーン・ウッドリー、ザッカリー・リーヴァイ
2021年製作/129分/G/イギリス
配給:キノフィルムズ
10月29日(金)より、 TOHOシネマズ梅田、 シネ・リーブル神戸、 TOHOシネマズ二条、他で公開
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