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キュートビーたちの前に現れた緑色の玉・・・。

その正体は、『ミドビヨ』という名前の宇宙人でした。

 

宇宙人といっても、ちっとも怖い感じはしません。

 

「あいたたた・・・」

と頭を押さえながら、ミドビヨは起き上がりました。

どうやら、滝に近づきすぎて足を滑らせ、

体が丸いばっかりに転がり続けてしまったようなのです。

 

キュートビーたちに気づいたミドビヨは、

丁寧に自己紹介した後、双子を驚かせないように

ゆっくりと微笑んで言いました。

 

「地球を旅してるんです」

 

ミドビヨは、何か目的があって地球にきたのだけれど、

美しいこの星に魅せられてしまい、

今やガイドブックを片手に『世界遺産巡り』をしているのだとか。

万里の長城、古都アユタヤ、タージ・マハル、知床のフレペの滝。

日本の次はアメリカやイタリアにも行きたいとのこと。

 

「本当に地球は美しい星ですね〜」

 

ミドビヨは語りきれない、といった様子で今までの思い出を話しだしました。

 

その話はとても魅力的で、旅で疲れていたキュートビーとワルかったビーの

心を癒しました。

そして、もちろんこっそりついてきていたハチミッチーの心も。

 

最初は警戒してキュートビーを守るように話を聞いていた

ワルかったビーは、もうミドビヨの話に夢中です。

 

「それで、この滝を見に来る前は、どこに行ってたんだ?」

 

ワルかったビーに聞かれたミドビヨは、少しだけ考えて

「そういえば・・・」と呟きました。

 

「僕はこのずっと東の方から来たんだけど、

途中に驚くほど綺麗な花畑を見つけたんです。

全体が虹の絨毯のように輝いていていました」

 

それを聞いてキュートビー達は大喜び。

話を聞けば聞くほど、森の長老に聞いてきた

あの虹色に輝く花畑のことのようなのです。

 

伝説の虹色ハチミツはもう少し!

双子の後ろでは、ハチミッチーも嬉しそうに笑っていました。 

 

 

 

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