一旦会社に戻って冷静に・・・

 

 

ハニーのお店のライバル店『オレはちみつ堂』の社長である

オレビヨの家に乗り込んできたタリーとハニーですが、

ぽちまりを連れ去った青くて丸い宇宙人『アオビヨ』に

連絡を取ることに成功することができました。

 

しかし、ぽちまりを解放するようにアオビヨを説得しても

「無理だね」と断られてしまいます。

ぽちまりの真珠に変わる涙の価値を知っているアオビヨは

そう簡単にぽちまりを解放しようとしないのです。

 

一方的に切られてしまった通信はもうつながることがなく、

ぽちまり誘拐犯の手がかりはなくなってしまったかに思えました。

 

「どうしよう・・・。ぽちまりちゃんがどこにいるかわからないと

宇宙に行こうとしている社長へ何て報告したらいいのか・・・」

タリーは途方に暮れてしまいました。

力不足を痛感し、ちょっと涙がでてしまいそうです。

 

「大丈夫よ、タリーちゃん」

涙を浮かべるタリーの手を力強く握ったハニーが言いました。

そして、オレビヨに視線を送り、

「どうにかするわよね?」とだけ言いました。

 

 

* * *

 

 

全ビヨ星人の位置をレーダーで管理しているキイビヨに連絡をとり

アオビヨの現在地を確認したオレビヨは、ハニー達に状況を説明し、

後でアオビヨの目指す『バズーガ星』の正確な位置をタリーに送ることを約束しました。

 

(こんなにスムーズに協力してくれるなんて・・・)

タリーがオレビヨの様子を伺っていると、オレビヨはハニーに何とか気に入られようと

必死になっているようにしか見えません。

 

(とにかく協力してくれるならいいわ。悪いことは考えていなさそうだし)

 

 

* * *

 

 

ハニーを送り届けた後、タリーが事務所に戻るとイヌメンZの姿はなく、

たくさんの仕事だけが残っていました・・・。

 

机の上には山のような書類。

イヌメンZのメモが大量に貼ってあります。

 

とにかく手を伸ばし仕事を片付けながらイヌメンZに電話すると、

なんとすでにオータ博士と一緒にロケットを修理しているというではないですか!

バズーガ星の場所がわかり次第、イヌメンZへデータを送る約束をして、

しばらくタリーが1人で事務所を守ることになりました。

 

まさかここまで素早く宇宙へ飛び立つ準備を進めているとは思っていなかったタリー。

「まずは、スケジュールの調整から始めないと・・・」

そう呟くと、仕事に集中したのでした。

 

 

 

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