ムラビヨはただ暴れたいだけ?

 

 

紫の宇宙人『ムラビヨ』から、色々と話を聞きだすことに

成功したゆぎょ。

 

昔、バズーガ星を捨てて姿を消した皇子がどうやら地球にいるらしいのです。

 

宇宙人の目的がわかってきたのですが、肝心の皇子の居場所については、

どうもあやふやです。

 

「マトは絞れている!」

 

と自信満々のムラビヨでしたが、聞けば『アジアのどこか』という

あまりにもざっくりとした検索結果らしく、

どうやらまだまだ見つかりそうにないのです。

 

その皇子をおびき寄せるために暴れていると言っていますが、

ムラビヨはそんな皇子のことよりも、どうやって暴れてやろうか

そのこと自体に楽しみを感じているように思われました。

 

「関係のない人達に危害を加えるのはよくないよ。

同じ星の皇子様だったら、他に方法があるのでは?」

 

そう言って諭しましたが、ムラビヨは全く聞く耳を持ちません。

 

「皇子様が見つかったら星に連れて帰るのか?」

ゆぎょが聞くと

 

「どうかな? 全ては“マルビヨ”の指示に従うまでさ」

と、ムラビヨは答えました。

 

どうやらムラビヨの他にも、数人のビヨ星人をまとめている

『マルビヨ』というリーダーがいるらしいのです。

 

まだまだ聞きたいことはあったのに、そこまで話すとムラビヨは

大きくジャンプしてUFOに飛び乗り、そのままスッと空に消えていきました。 

 

幸い逃げ出した人々に興味は無かったようです。

ゆぎょたち一行は、ムラビヨのUFOが消えた空を

しばらく見つめていたのでした。

 

 

 

 

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