宇宙人に遭遇

 

 

崖崩れに巻き込まれ怪我をしたので置いてきたはずの

ハチミッチーがついてきていることに気がついたキュートビーたち。

 

でも、どちらもそのことを口にはしません。

多分何を言ってもハチミッチーはついてくるとわかっていたからです。

はっきりとした理由はわからないのだけれど、

いつも嫌がらせをしてきていたハチミッチーは、

この旅についてくることで、何らかの意識が変わってきていることは

2匹にもわかっていました。

 

(とりあえず、何を言っても聞かないだろうし、放っておくしかないわ)

キュートビーは、そう思っていました。

 

* * *

 

 

目指すは虹色の花畑。

 

この花畑には、その花の蜜を集めて伝説の虹色ハチミツを

作っている『フウ』という少女がいる。

 

そう森の長老は言っていました。

 

先ほど、ハチミッチーが独り占めしようとした白い花も

手がかりにはならなかったのです。

 

(ハニーのために頑張らなくっちゃ!)

2匹は勇気を振り絞って、暗い森を抜けていきます。

 

暗い森を抜けると、周囲が冷んやりとしてきて、

キュートビーが寒さに身を縮めました。

 

「なんでこんなに寒いのかしら?」

 

寒さにぶるぶる震えるキュートビーの前を進むワルかったビーが

「わあ!」

と大声をあげました。

 

突然目の前が開けて、大きな滝が現れたのです。

 

滝の落ちる大きな音に2匹は驚いて顔を見合わせました。

 

「初めて見た! これが『滝』かぁ!」

 

できるだけ近くで見ようと進んでいくと、

近くで緑色の玉のような物が転がりました。

 

その玉は、2匹からするととても大きくて、どうやらつるっとしています。

一体何なのか、2匹は顔を見合わせて、それからその緑の玉を見ていると、

 

「あいたたた・・・」

 

そのの玉は言葉を発し起き上がりました。

玉だと思っていたのは顔で、今まで見たことの無い宇宙人だったのです!

 

2匹を見上げて宇宙人が手をあげました。

 

「こんにちは! 僕はミドビヨと申します」 

 

 

 

 

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