いよいよ宇宙へ!

 

オータ博士の活躍により、

驚くほどスムーズにロケットは完成しました。

 

ロケットの完成までの間に、イヌメンZは秘書である

タリーに連絡を取り事情を説明。

どうやら向こうでもいろいろと新事実は発覚している

様子で、お互いの状況を報告しつつ、今後の方針を

固めていくイヌメンZ。

 

いつも一緒に仕事をしているタリーとは、

息もバッチリ合っているのです。

 

 

* * *

 

 

「イヌメンZくん! 幸運を祈る」

 

オータ博士から完成を告げられるとすぐに

イヌメンZはロケットに乗り込みました。

 

それからあっという間にロケットは庭から飛び立ち、

みるみる上昇すると空から姿を消しました。

 

「・・・博士。とうとう成功しましたよ」

 

オータ博士は、ロケットの残した軌跡を見上げながら

在りし日の師に語りかけ、そっと涙を拭ったのでした。

 

 

* * *

 

 

ついこの間まで普通のデザイナーとして働いていたはずのイヌメンZ。

それが今、彼は宇宙空間にいます。

持ち前の冷静さとメカへの情熱も(もちろんぽちまりへの愛情も)あり、

素人ながら宇宙へと飛び出すことに成功したのでした。

 

 

ロケットに届いたタリーからのテストメールを開き、

地球との連絡がつくことを確認。

 

「よし・・・。なんとか問題なく進んでいるな」

 

やっとひと段落したところで、イヌメンZは少し休むことにして、

椅子をリラックスモードにすると目をつむりました。

 

 

その時、イヌメンZの肩にひょっこり現れたのは・・・

かたのり族の『おねえのり』です。

ちゃっかり、この宇宙の旅についてきていたおねえのり。

今の状況を知ってかしらずか、とにかく大好きなイヌメンZの肩に

くっつき嬉しそうにしています。

 

 

旅はまだ始まったばかりです。

果たしてイヌメンZは、ぽちまりを救うことができるのでしょうか?

 

 

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