オータ博士登場!

 

庭に突き刺さり、朽ち果てたように見えるロケット・・・。

イヌメンZのおじいちゃんが昔作ったこのロケットだけが、

「ぽちまり救出作戦」の希望の光でした。

 

その昔、おじいちゃんの助手としてこのロケット作りに携わっていた

オータ博士の助けを借り、もう一度このロケットを蘇らせて

ぽちまりを助けに行こうと思いついたイヌメンZ。

 

オータ博士に連絡を取ると、すぐにやってきて、着くなり彼はこう言いました。

 

「いつかこの時がくると思っていたんだ」

 

そう言うと、説明もそこそこにロケットの修理に取り掛かります。

 

 

当時、一部の部品が揃わなかったにもかかわらず、

無理に発射して失敗してしまったこのロケットですが、

今では技術も進歩してもっと良い部品が発売されているので

問題がないとのこと。

 

「今なら完全なロケットができるはずだ」

 

とオータ博士は自信満々の様子です。

 

「飛べるだけじゃない。大宇宙を舞台に戦うことも想定して、

このロケットは変形もできるんだ!」

 

オータ博士の想いが詰まったロケットは

あっという間に形になっていきました。

いつイヌメンZから修理を頼まれても対応できるように

道具も部品も揃えていたし、進化した設計図も完成していたのです。

 

オータ博士は、助手をしていた時のロケット発射の失敗を

忘れていたわけではありませんでした。

むしろ、科学の進歩よりも先を行ってしまっていたイヌメンZの

おじいちゃんを心の底から尊敬し、部品を作る技術が彼の頭脳に

追いついて、ロケットを宇宙に飛ばすことができる日を

ずっと信じて準備していたのです。

 

・・・たとえ、おじいちゃんが志半ばで倒れることになっても。

 

「あと1日あれば、遥か宇宙まで飛べるロケットが誕生する!」

 

オータ博士が言った通り、次の朝イヌメンZが目をさますと、

庭には朝日の中で煌めくロケットが用意されていました。

 

「ロケットの名はポップスター号にしたよ!」 

 

その名前は、イヌメンZのおじいちゃんが

新しいロケットにつけようと準備していた名前でした。

 

 

 

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