ハチミッチー危機一髪!

 

『虹色ハチミツ』を探して、東へ旅するキュートビーと

ワルかったビー。(と、勝手についてきたハチミッチー)

そんな2匹が休みなく飛び続けてたどり着いたのは、

大きな湖でした。

 

そして、そこで一人釣りを楽しむ海賊が

問いかけてきたのは、

 

「伝説の七色の魚を見たことがあるか」

 

ということ。

 

「伝説の七色の魚? ・・・見たことないね」

 

キュートビー達が首を振ると、

海賊はだからどうというわけでもなく、

 

「いつか釣ってみたいんだ」

 

と楽しそうに笑いました。

キュートビーとワルかったビーは、

よくわからないながらもこの美形の海賊が

楽しそうなのを嬉しく思いました。

そして、いつかその伝説の七色の魚を

この海賊が釣ることができればいいのにな

と思いながら、海賊に別れを告げて

東へと旅を続けたのでした。

 

* * *

 

海賊と別れて、2匹は東へ続く細い道へ

さしかかりました。

湖に流れ込む川沿いのその道は、

切り立った崖に面している少し危険な道。

きっと人間が歩いて通るには道幅も狭くて

足がすくんでしまいそうなのですが、

ミツバチである2匹にはそんなに怖い道ではありません。

 

2匹は、その道を通り抜けた先にある

大きな崖の上にキラキラと光る花を見つけました。

 

「ねぇ、あの花が虹色の花かな??」

 

キュートビーが大きな声で言うと、

後ろからついて来ていたハチミッチーが

二人の会話に入ってきました。

 

「何? 何を見つけたんだ??」

 

2匹の目線の先にある白い花。

それがいったい何なのか、

ハチミッチーにはわかりません。

彼は、とにかく2匹が困ることをしたいだけなのです。

 

白い花を確認すると、2匹を突き飛ばして崖へと進み、

我先にと花を引っ張りました。

 

そして、ハチミッチーの手の中に白い花が見えた

と思ったその時、大きな音を立てて崖が崩れてしまったのです!

 

 

 

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